町民討論会
女川災害エフエムは4月下旬、被害を免れた小学校の敷地の一角、小さなプレハブ小屋で開局した。1ヶ月ほど経つと、生活情報だけでなく、町の復興を目指すため、町民のナマの声を伝えてくべきではないかといった考えが、メンバー間に広まった。町民の討論番組はどうか?
星永さんは反対した。無用な混乱を招き、自治体側から文句を言われたりして、最悪FMの廃止につながるのではないかと懸念したのだという。保身的な態度を、自ら「ダメ人間だなあ」と自嘲する。それでも、ついには「町民のナマの声を」というメンバーの考えを受け入れた。いま、FMは町民の復興への思いを多く放送しているという。
臨時災害放送局は通常、災害から2ヶ月程度で終了するものだが、現在も19の局が放送を続けているという。女川災害エフエムは8月下旬まで存続が決まっているが、その後は未定。コミュニティFMへの発展を目指すメンバーもいるとか。
ボンド柳生
文
ボンド柳生