海水浴シーズン突入だけど…海辺はどこも「さみしい夏」

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   海開きのシーズンだが、今年は海水浴をどうするか、悩んでいる家庭も多いかもしれない。環境省は全国11都県の海水浴場の放射能汚染の調査結果を発表した。それによると、調べた135か所のうち134か所が不検出、検出された唯一の福島県の勿来海水浴場も暫定基準以下だった。しかし、各地の海水浴場に聞くと、人出の予想は例年以下のところが多く、原発事故はここにも大きく影を落としているようだ。

大洗海岸、九十九里海岸「予約・出足さっぱり」

   福島原発から130キロ離れた茨城県の大洗海岸。例年70万人の海水浴客でにぎわうが、観光協会によると「今年は様子が違う。厳しいとみています」

   7月16日(2011年)の海開きの予定だが、毎年15軒の海の家が出るのに今年は9軒。それも「利益がどうのこうのじゃなく、固定客のために開いているようなもの」という。旅館の予約もさっぱりで、いまのところいつもの1割程度。このため、値下げするなどして集客に努めている。

   福島原発から220キロの千葉県九十九里浜。不動堂海水浴場は7月1日にオープンしたが、客は例年の3割程度だった。南に276キロ離れた茅ケ崎海岸だが、さすがにここまでくると、先週の日曜日の人出は平年並みだったが、海の家は昨年(2010年)より減っている。

放射線不検出・基準値以下でも敬遠

   環境庁の暫定基準は海水1リットル当たり放射性セシウムが50ベクレル、放射性ヨウ素が30ベクレル以下というものだ。

   スタジオでは、コメンテーターの本村健太郎(弁護士)は「検査の結果は大丈夫なんだから、行きましょうよ。行かないと、子どもになんと言ったらいいかわからないし」と積極派。おおたわ史絵(内科医)は「不安になるお母さんとそうでないお母さんと差が出るところ。不安であれば自粛もいいが、あんまり家の中にいても子どもの成長にどうか。それぞれの家庭でどんな過ごし方をするかよく話し合ってほしい」と中間的意見。

   キャスターのテリー伊藤は「正直言って、僕らだってわからないですよ。本当にいやだという人は行かないだろうし、自分で判断するしかない」

   「放射能」にどう対応するか、今後もいろいろな局面で判断を迫られそうだ。

文   一ツ石| 似顔絵 池田マコト
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