どこまで誰が関与しているのか
加藤が力を込める。
「こんどのこと、電力会社が原発再開容認のために工作したと見られてもしかたない。どこまで誰が関与していたのか、はっきりさせなければいけない」
玄海原発の運転再開については6月29日、海江田万里経産相が玄海町の岸本英雄町長に要請、岸本町長も了解の意向を伝えていた。しかし、このメール問題の発覚で再開が大幅に遅れるのは必至だ。海江田は7月6日、国会で「けしからん話です。本当にけしからん話です」と怒りをあらわにした。
九電の問題だけでない。東京電力もメルトダウンなど情報の隠蔽体質が問題とされている。原発がかつてない危機にある時、電力会社がこんなていたらくでは、国民の不信が募る一方。運転再開はますます困難になるばかりだ。
文
一ツ石| 似顔絵 池田マコト