政府の地震調査委が先月6月(2011年)、東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)の影響を受けて、地震の確率が高まった可能性がある危険な活断層を公表した。そのひとつ、牛伏寺断層の付近の松本市で昨日6月30日、地震が起きた。
大震災で玉突き
すわ、めずらしく地震予知的なものが当たったのかと思いきや、「牛伏寺断層が動いたかどうかは、現状ハッキリ言って、わかりません」(気象庁)。あくまで問題の断層「付近」というだけで、それが原因かどうかは、まだわかっていないそうな。
ただ、松本の地震によって、他のアブない断層があらためてクローズアップされたのは言うまでもない。「立川や双葉はどうなんだという心配」(羽鳥慎一キャスター)である。首都圏直下、東京~埼玉の立川断層、福島第一原発近くの双葉断層もアブないらしいのである。
ただ、活断層学のスペシャリストだという山崎春雄・首都大学東京教授によれば、「立川断層がいますぐにどうこう、ということではない。少し(地震の確率が)高まった可能性はある」とのことで、「危険な断層」が取り立てて深刻な状況だと捉えているふうではない。
結局は、いつもの――地震はいつどこで起こるか、わかりませんので、常にいつでもどこでも備えてください的な話に収斂した。
文
ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト