原子力災害対策現地本部はきのう(2011年6月30日)、 福島県内の放射線量か高い、いわゆるホットスポットを特定避難勧奨地点に指定した。伊達市内の4か 所の113世帯で、年間の被曝量が20ミリシーベルトに達する恐れのある世帯と近隣世帯だ。
「あの家は指定されたが、お隣はなし」
伊達市は福島第1原発から50キロ離れている。住民の避難が始まった計画的避難区域の飯館村のさらに外側になるが、放射性物質の拡散濃度が高く、地形や風向きによるホットスポットとなっていた。これまでは指定がないため、健康被害を懸念して避難しても国からの支援は全くなかった。今回の指定で枝野官房長官は「できるだけの支援をしていく」と述べた。
ただ、指定はあくまで「世帯」で、地域ではない。当然ながら、「あの家は指定されたが、お隣はなし」ということが起る。指定が一番多かった下小国地区の住民は、「みんな一緒じゃないとダメだっていってるんだけど、当たらないとバラバラになっちゃう」「不公平でないかい。ホットスポットなんだからみんな公平に」という。
「くさびが打ち込まれるみたい」
子どもが小国小学校に通う母親は、「通学路とか測ってみると8マイクロシーベルト/時とか出てしまう。小学校は57人しかいないんですよ。全員守っていただきたい」と言う。別の母親は「指定されたところとそうでないところとくさびが打ち込まれるみたいで、関係がおかしくなりはしないか」と懸念する。きょうから各戸に通知するというが、住民はまだだれが指定されるかを知らない。
司会の小倉智昭「通知が来てわかるの? くさびを打ち込むという話があったが」
道端カレン(モデル)「隣が指定で、こちらが指定されなくて、違いが出ることってあると思う。将来の病気とか…」
小倉「ポツンポツンと残る家があるというのも変でしょ」
山口義行(立教大教授)「指定されても、人間は動きますからね。訪ねていくし」
田中大貴アナ「戻ってくるときのことも考えてもらいたい」
事故直後の汚染地図をみると、ホットスポットは一目瞭然。とても世帯単位で分けられるような汚染じゃないなんだけどね。