東電株主総会「最後は暴力的な幕引き」(経済ジャーナリスト・荻原博子)

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   きのう(2011年6月28日)、都内のホテルで開かれた東京電力の株主総会は大荒れだった。「あなたたちは全員クビです。役員継続なんてありえない」「いったい何を考えているのか、この会社は」とヤジが飛び交った。しかし、司会の小倉智昭は「委任状があるから、会場内ではほとんど関係ないのね」と言う。

姿の見えない委任状株主

   5つの会場に過去最大の9309人もの株主が出席。6時間にわたる異例の総会となったが、脱原発を求める402人が提出した議案は否決され、勝俣恒久会長体制もそのままだった。社長交代なぞ、ニュースにもならないのがお笑いだ。

   勝俣会長は「本日の総会は事前に2名の株主から委任状をいただいており、その議決権の数は当会場に出席の株主の議決権の過半数を大きく上回っております」と開き直る。大株主の委任状のことだ。「ここで何をいってもダメよ」というに等しい。会場から拍手。「はじめから言えよ」のヤジ。これですべて決まり。

   ただ、南相馬市の住民などが出した脱原発の議案は毎年提出され否決されてきたが、例年5%の賛成が今年は8%だった。一瞬、会場では「(株主数では)過半数じゃないか」と声があがったが、姿の見えない委任状株主の反対で否決された。

   始まってから3時間くらいたったころから席を立つ株主が続出した。「役員が全然反省していない」「いくら質問しても答えが出てこない」「設営の態度もひどいもんですよ」と口々に言う。経済ジャーナリストの荻原博子さんは「最後は暴力的な幕引きでした。そした対応を見ていると、この経営陣で大丈夫かと」という。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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