大きな不祥事を起こした会社の株主総会を、テレビが取り上げることはそうめずらしくない。が、総会がはじまりもしないうちから、「現場」からのナマ中継リポートを二度も入れるというのは、尋常ではない力の入れようだ。それだけ混乱、騒動、大荒れを見込んでいるのだろう。
会場満席でも入れきれず行列
言うまでもなく、本日28日(2011年6月)10時から都内のホテルで行われた東京電力の総会である。抗議デモなどに備えて、機動隊が異例の出動を行うなか、9時頃から株主らが続々と会場につめかけ、9時半には、用意された約5600席がほぼ埋まったという。それでも会場に向かう列は途切れず、「いったいどうなるのか」と高村智庸リポーター。
そのほか、勝俣会長が自宅を出て、クルマに乗り込み、報道陣に質問を浴びせられながら、総会に向かう映像も、ただいま入ってきた情報として伝えられた。
株主からはすでに「脱原発」提案が出されており、原発事故原因の徹底究明や、経営陣総退陣、資産売却などを求める声も聞かれた。「やはり厳しい目が向けられているようですね」と赤江珠緒キャスター。
なにか、これから凶悪事件の裁判員裁判がはじまる趣であった。
文
ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト