「バカじゃないの。スター気取りでおかしい」
道行く女性が吐き捨てた視線の先にはモヒカン刈りにした旧ライブドアの堀江貴文元社長(38)がいた。
6月20日(2011年)午後、東京高検に出頭するため東京・霞が関に現れた堀江が、詰めかけた報道陣を前に一席ぶった。
「人生急ぎすぎた。(刑務所では)本を読んだりダイエットしたり、1回人生をリセットして帰ってきたい」
堀江は出頭1時間前に、モヒカン刈りにする一部始終を動画サイトで中継したり、自身のブログで見送りを呼び掛けたり。これに応じた報道陣や見物人が詰めかけて大騒ぎになった。若者の1人は「堀江受刑者が(刑務所に)入ることですごい日本に損失があると感じていて、最後のメッセージをぜひ聞いて、僕らの世代で受け止めていきたい」と話すなど、一部では教祖さま扱いだ。
明らかな違法、ルール破り
司会のみのもんたが「堀江受刑者の一番の問題点はどんなところにあるの?」と問題提起。企業経営が専門の東京工科大教授の尾崎弘之は次のように答えた。
「株式市場では、情報は透明、ルールは公平、参加機会を平等というのが非常に大事だ。彼は自分の影響力を利用して情報を誘導したのが大きい。彼は破っていないというが、ルールを明らかに破っており、その数が非常に多い」
チヤホヤしたテレビ、選挙をバックアップした自民党の責任というのもありそうだが…。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト