「福島原発」時給高くても集まらない作業員―ずさんな健康管理怖い

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

   福島第1原発できのう(2011年6月13日)、60代の男性作業員が防護マスクのフィルターをつけ忘れて内部被曝した可能性があることがわかった。また、あらたに6人の社員が年間被曝量の上限250ミリシーベルトを超えたこともわかった。

「被曝線量暫定値」4割近くが未検査

   60代の作業員は2号機の汚染水処理作業にあたっていたが、マスクのフィルターを交換する際、つけ忘れていたため、外気をそのまま吸い込んでいたの。6人は事故後に中央制御室で計器、機器の復旧や放射能測定作業にあたっていたが、初期の混乱の中でマスク着用などが不十分だったため内部被曝したという。

   これで、上限値を超えた社員は8人になった。上限を超えていなくても、被曝量250~200ミリシーベルト(mSv)が6人、200~150 mSvが21人、150~100 mSvが67人などとなっている。事故前は被曝上限は100 mSvだったから、これらはすべて基準を超えていることになる。

   厚労省は東電に事故後に作業に従事した約3700人分の被曝線量の暫定値を報告するよう求めているが、1359人が検査を終えていない。福島原発事故では、復旧に当たる作業員の健康管理に問題ありとさまざまに伝えられたが、 事故後の混乱と作業を急ぐあまり、作業環境の管理がずさんだったことがあらためて明らかになった。今後、汚染水浄化や建屋内部など高度に汚染された区域での作業がさらに増えるために、新たな人員の確保が問題となりそうだ。

汚染区域作業これから本格化

   司会の小倉智昭「下請け、孫請けでも、時給を高くしても作業員を集めるのが大変だという」

   笠井信輔アナ「今回の被曝は外からではなくて内部被曝の方が多い」

   小倉「東電社員は調べやすいと思うが、協力企業の人は後からでは難しいのでは?」

   竹田圭吾(ニューズウィーク日本版編集長)「今後も作業員が必要だが、積算量が高い人は現場を離れざるをえない。 安全管理をしっかりしないとやりたい人が出てこなくなる」

   小倉「しかも、いまは健康に影響ないといっても、影響が出て来るのは20年後、30年後でしょう」

   なんと危ないものを扱っていることか。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
姉妹サイト