おととい(2011年6月11日)釜石市 を訪れた菅首相は、早期退陣論などどこ吹く風。「ここでうかがったことを第2次補正を含む政府の対策に盛り込みたい」と、なおやる気満々に見えた。
これにしびれをきらしたか、仙谷官房副長官はきのうのテレビで「『後は頼むぞ』 ということが、本人(首相)がある種100%じゃなくても、納得できる段階でけじめをつけると」と話した。「とくダネ!」はこれを「退陣勧告」というが、本人が「ウン」といわなければことは動かない。
松下政経塾から千葉県議
永田町は手詰まり状態だが、「では次はだれ?」とメディアは常に先走りだ。6人ほど名があがるなかで、いま最有力とされているのが野田佳彦財務相(54)。どんな人なのか。
千葉県船橋市出身。松下政経塾から千葉県議になり、国政に転じて20年余。前原前外相らと並ぶリーダーの1人だ。02年の代表選に立候補しているが、全国的な知名度はいまひとつ。地味で慎重で堅実。何を考えてるのかわからないなど、評価も地味だ。
本人は「駅前留学はNOVA、 駅前演説は野田」と笑わせているように、船橋駅前で毎朝演説をやっているのは有名だ。高校の同級生らが通りかかると、挨拶を欠かさないという。その同級生によると、柔道をやっていた硬派、あまりもてなかったと思う、でしゃばらずおとなしかったという。だから、「演説してるのをみてびっくりした」そうだ。「ポスト菅」の資質をしては、「野党と強調できる」という点が評価されているらしい。たしかに、敵がいない、波風をたてない。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト