「いま、テレビが買い時です」
昨年来、何度か耳にした言葉だ。7月24日(2011年)の地上デジタル放送への完全移行、アナログ放送終了まで45日(震災被災地3県を除く)となったいま、「スッキリ!!」がまた取り上げた。キャスターのテリー伊藤が「まるで通販番組みたい」と冷やかす。
たしかに安い。32インチの薄型テレビが3万5800円。発売当時の半額だ。リポーターの中山美香が家電量販店を取材した。
震災で在庫だぶつき
総務省が今年3月に発表した地デジ対応テレビ世帯普及率は94.9%。もう移行済みという世帯がほとんどと思えるが、寝室や子ども部屋用など2台目以降は7割近くがアナログという調査もあり、まだまだ需要があるのだ。
とりわけ、32インチが異例の激安状態。4万9800円の22インチより安い。流通ジャーナリストの金子哲雄によれば、各メーカーは3月末のエコポイント終了による駆け込み需要を見込んで売れ筋の32インチを大量生産したが、3月11日の東日本大震災による消費低迷で需要が落ちた。それがだぶついているという。
司会の加藤浩次「今は買い手と売り手のがまん比べ。まだ安くなる。いや、これが底値とにらみあっている」
中山「直前の7月になると、商品が減ってまた上がるかもしれない。8月、9月は新しいモデルが出て高くなる。いまがチャンス」
加藤「新しいモデルが出て、古いモデルが上がることはない。もっと下がる」
中山「でも、7月になれば売り切れてしまうかも」
加藤「いや、僕はもうちょっと待つ」
文
一ツ石| 似顔絵 池田マコト