先を読むのがメディアの仕事とはいえ、こうも日替わりでころころ変わられると困ってしまう。枝野官房長官は「スピード感を持って震災、原発対策を進めるには、野党のご協力を」と大連立をいうのだが、自民党から慎重論が次々と出てきた。
谷垣総裁「まだ早い。民主党内が権力闘争の真っ直中でしょう」
石原幹事長「まだ助走期間でしょ」
石破政調会長「大連立は乱暴な話。順序が逆。何をいつまでにやるかが先だ」
有権者の目が気になるのか、「選挙してからならいいが、他に協力の仕方がある」(谷垣)などといういい方もでてきている。公明の山口委員長も「連立でやることは震災だけじゃない」と大連立に前のめりの民主党執行部を牽制する。
主導権、ポスト狙い
野党の自民・公明があれこれ言い出したのは、連立のハードルを上げて民主党から大幅譲歩を引き出そうとする駆け引きだろう。
司会の小倉智昭「どっちが主導権をとるのかとか、ポストがどうとか、絶対にすんなりとはいかない」
フジテレビ解説委員の山本周は「菅さんがいつ辞めるかが決まらないと何も動かない」という。代表選も決まらないし、連立協議も始まらない。だいいち政策合意ができるのかどうか。「子ども手当など4Kといわれるマニフェストをどうするか」「 普天間問題は9月に日米首脳会談がひかえている」「税と社会保障の一体改革」のうち、合意ができているのは「税」だけ。普天間は自民に「引き継ぎたくない」という思いもある。外交、防衛も一緒にできるのかどうか。枝野はマニフェストの見直しを示唆するが、今度は小沢グループが何というか。