農水省が作付けをするときの参考にと、それぞれの野菜や果物が土壌の中の放射性セシウム137をどの程度吸収するか、吸収率を発表した。
国内外に文献をもとに21品目について吸収率の違いを明らかにしたもので、葉物類や果物類は吸収率が低いものの、根菜類は吸収率が高いことが分かった。
白菜・リンゴ低く、高いイモ類
ハクサイ0.0074、リンゴ0.0030と葉物類や果物類は吸収率が低いが、サツマイモ0.36、ジャガイモ0.13と根菜類は高い。この吸収率に土壌のセシウム濃度を掛けると、収穫した農作物の中のセシウム濃度が算出できる。
たとえば、土壌セシウム濃度が1kgあたり1万ベクレルの農地でサツマイモを作付けした場合、0.36×1万ベクレル=3600ベクレル(1kg当たり)の放射性セシウムを吸収しているかもしれないということである。
福島第1原発から40km離れた福島県川俣町の土壌は現在5670ベクレルあり、ジャガイモを作付けすると収穫したジャガイモには737.1ベクレル(1kg当たり)も吸収される可能性がある。現在、コメを除いて野菜や果物の作付けは規制されていないが、野菜の暫定規制値は1kg当たり500ベクレルで、収穫しても出荷できない可能性が出てくる。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト