「苦労して入手したカップ麺」夫ひとりでペロリ
石巻市の20代後半女性は自宅が津波で浸水し、子供と一緒に避難した。不安な生活のなか、夫が自分の両親が心配だと実家に戻ったまま、いくら頼んでもまったく帰ってこない。自分たちより親のほうが大事なんだと愕然とし、今後夫婦としてやっていけるのか、自信がなくなった。
ある女性は食糧不足のなかで、5人家族の食料を買うために、一人スーパーで5時間並んで、やっとのことでカップ麺を4つだけ手に入れた。このカップ麺を大事に食べなければと思っていたら、用事で家を空けていた間に、夫がカップ麺ひとつを一人で平らげていたという。身勝手な夫の行動に、妻はぬぐいがたい不信感を抱いたという。
また東京でも、放射線の心配から避難したまま帰ってこない妻に対して、夫が「価値観の違い」から離婚を考えているとの相談があったという。
文
ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト