自民、公明両党内に菅内閣不信任決議案を今週中にも国会提出すべきだという声が強まっているが、「朝ズバッ!」は不信案が可決されるかどうか、その行方を追った。
井上貴博アナウンサーによれば、自民党内で検討されている提出時期は6月6日か7日。6月22日の会期末までには2週間以上あるが、急ぐ理由は民主党執行部が党内の引き締めを強める前に、民主党内の反菅グループを切り崩そうという狙いがあるからだ。自民党の谷垣禎一総裁は6月1日の党首討論などを踏まえて提出時期を最終判断すると見られている。
与党にも野党にもリーダーなし
柿崎明二(共同通信政治部デスク)「谷垣さんは迷っているんだと思う。それが証拠に、同じ野党である公明党から『できるなら自民党は早い時期に決議案を出した方がいい。われわれは賛同』と後押しされているのに、谷垣さんは党首討論が終わってからとか、青森知事選の結果を見てからと言い始めている。完全にブレている」
池田健三郎(経済評論家)も「こういう大変なときだからこそ、強力なリーダーシップが求められているのに、これではたとえ自民党が勝っても、先が思いやられる」というのを待っていたかのように、司会のみのもんたが口を開いた。
「その通り。良きにつけ悪しきにつけ、リーダーシップが取れない政治家しかいないことはお粗末だ。青森知事選にしてもどちらが何票取るかの票取り競争ではなく、青森県内にある原発をこれからどうするのかを争点にして争うべきだ」
有権者の多くは、菅内閣があまりにも頼りないことに強い不安を感じながらも、今は首相交代だ、菅下ろしだなんてやってる場合じゃないだろうにと感じているはず。谷垣自民党が不信任案提出に腰が引けているのも、有権者から「東北が大変なときに党利党略か」と見られることを恐れているからだろう。「よお~し、オンボロ御輿だけど、いまはひと肌脱いでやろうか」という政治家や政党があったら、拍手喝采を浴びると思うけどな。