「オランダ」国民の4人に1人自転車通勤
自転車先進国のヨーロッパではどうだろうか。ドイツ・ミュンスター市では、自転車を交通の主役と位置付け、市民の健康増進キャンペーンを行った結果、医療費削減が実現したという。オランダ・アムステルダムでは、CO2削減を掲げて市全域に自動車専用レーンが整備され、今や国民の4人に1人が自転車通勤という。
イギリス・ロンドン市は自転車革命で社会変革を進めようという活動に取り組んでいる。ロンドンの中心部と郊外を結ぶ10kmの自転車専用道路「サイクルスーパーハイウェイ」が2本建設され、1日延べ7000人が利用している。今後4年間でさらに10本のハイウェイを整備して市内全域をカバーする計画という。
小林事務局長「ロンドンの自転車革命は10数年の準備期間があった。その前提として『人を大事にする』という哲学があるんです。日本は国交省のモデルレーンを見ても7割は歩道に作っており、思い付きの感じがする。
道路の王様は、まず公共交通機関のバス、次にタクシー、トラック、最後は乗用車。ロンドンでは自転車はバスと同じ位置付けなんですよ。それが、きちっと子どもの時から教育されている」
小林事務局長はこんな指摘をした。
「不幸な出来事だが、震災はライフスタイルを考え直す良いきっかけになりそうな気がする。ツーキニストの登場も政府や行政が受け皿を作ってやらないと、健康で環境にいい暮らしをしようとしているのに、かえって邪魔することになってしまう」
モンブラン
*NHKクローズアップ現代(2011年5月25日放送「『ツーキニスト』が世界を変える」)