「教えない」「質問受けない」-天才作るユニーク算数教室「強育法」

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   チョット変わった教育論の講演の模様を伝えた。「強育法」というのだそうだ。天才を作る算数教室は小学2~6年が対象で、1学年の定数20人。入るのは先着順で、キャンセル待ちが100人以上。先生は「教えない」、質問にも「答えない」。司会の羽鳥慎一は「何だこれは?」

   教室を主宰しているのは宮本哲也さん(51)。「昨夜は徹夜。先週自宅で寝たのは日曜日だけ。ずっと教室にいる」と笑う。「よくある困った質問、『集中力をつけるにはどうしたらいいか』。これは前提を間違えている。集中できるものを与えればいい」

   集中できるものとは宮本さんが作ったパズルだ。教室で20人の小学3年生が一斉に始める。解けたパズルから宮本さんが点検して、正解なら次へ進む。不正解だとやり直し。子どもは消しゴムで消してまた取り組む。質問は受けない。解説もしない。

教材は独自開発のパズル

   人気の秘密は生徒を強く育てる「強育法」だという。結果が示す。開成72人、麻布38人、栄光114人、筑駒31人、桜蔭11人、フェリ ス女学院9人…。過去18年間に超難関中学を突破した生徒数だ。

   子どもがいう。

   「パズルは楽しい。静かに解いていけるし、間違えたらどんどん考えが浮かぶ」成績がいいとシールがもらえる。金メダルと同じだという。

   宮本さんのパズルは本屋さんでも売っている。「賢くなるバズル」で、国内で150万部を売り上げ、「KENKEN(賢賢)」と訳されて欧米、中国、韓国など12か国で出版されている。海外でも講演をする。

「自分の頭で考えるようになれば、戦争もテロもなくなる」

   毎朝午前4時半に歩いて教室へ通う。独身。自炊。野菜を包丁でなくハサミで切る様子に、赤江珠緒キャスターがハッハッと大笑い。できたカレーをいきなりナベから食べてる。

「教師」は高校中退、進学塾退職の51歳

   向上心がない家族が嫌いで高校を1年でやめ、大検で早稲田の第1文学部へ。卒業後は大手進学塾の講師になったが、33歳で辞めた。組織が嫌で、以来独歩を続け、パズルづくりに明け暮れる。講演で教え子の結婚に贈った言葉を紹介した。

「子どもに無理難題を押し付ける悪い親をたくさん見てきました。そんな親になってはいけません。子どもの痛み、悲しみ、苦しみに共感できるよいお母さんになってください。後ろで撮影しているのは、私が23歳 の時の教え子です。『モーニングバード』で放送するそうです」

   羽鳥「(私と)共通するのは4時半に起きていることだけだった」(笑い)

   撮影したのが遠藤行泰ディレクターで、小学6年のときに通ったという。

   羽鳥「塾といっていのか」

   遠藤「私の時はまだパズルがなくて、熱血教師でしたが、私は中学に受からなくて、 先生は『なまじ教えてしまったから受からなかった』といっています」(笑い)

 

   教えると考える時間を奪ってしまうからだという。面白い人がいる。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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