いまではまるで夢物語のようだが、ちょっと前まで「観光立国」を目指していたニッポン。昨年は史上最多の861万人の外国人観光客が来日し、経済波及効果は1兆円以上という。
しかし東日本大震災以降、地震と原発のダメージで外国人旅行者が激減してしまった。日本経済に少なからぬ痛手になりそうだが、その一方、日本ツアーで売ってきたアジアなどの旅行代理店にとっても死活問題だという。
番組によれば、海外の旅行代理店は、なんとか日本に行ってもらおうと、あの手この手で「多くの特色あるツアー」(笠井信輔アナ)を企画しているそうだ。「特色ある」――と言うと聞こえがいいが、早い話がおカネでイロをつける、もっと平たく言うと、叩き売り状態のようである。
香港発「富士山・浅草・横浜」3泊4日3万5000円
韓国の人気ドラマのロケ地となり、韓国人旅行客に人気だという鳥取。本来、韓国からの往復フェリー代が1万3000円するところ、なんと往復700円というオドロキの破格値が登場したという。さらに地元鳥取の観光団体が協力して、2000円追加するとロケ地を回るバスがつくそうだ。
香港から富士山、浅草、横浜などをめぐる3泊4日のツアーは、通常7万円が3万5000円。さらに、日本滞在中にマグニチュード6以上の地震が発生すると、料金は全額返還(=タダ)になるという。
文
ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト