岳ファンから「山猿」続編待望論
心配ご無用。原作コミックが肝としている部分、つまり遭難者がどんな理由で山に入り、そこで誰を思い、またそんな彼らに三歩がどう寄り添っていくかという、山を愛する者たちの心の機微を映画版もたっぷり尺を使って丹念に描いている。小栗も事前に山で鍛え、リアリティーをストイックに追求してきただけあって、最後まで観客をひきつける演技で、結果的にはよいキャスティングだったと思う。
山岳救助のお話なので、次から次へといろんなパターンの遭難・救助のエピソードが続くいささか単調な展開だが、映像の迫力、場面展開のスピード感、そして小栗や長澤たちの演技がそれを補って、あまり気にならない。
三歩役をすっかり自分のものにした小栗は、この映画で一部の岳ファンからは、「海猿」ならぬ「山猿」と呼ばれているとか。続編あるかもしれない。
バード
オススメ度:☆☆☆