きのう19日(2011年5月)に福島第1原発内で撮影された画像が流れた。汚染水を移送する赤いパイプが走っている。たしかパイプの色で原子炉が区別されていたはず。30代の作業員が玉井新平リポーターのインタビューに答えた。
「作業は日に4時間。4号機付近で作業している。食事はレトルトカレーと野菜ジュース、 フィッシュソーセージ、ペットボトルなど。4月上旬から3回入ったが、いまは弁当が出ることもあって、徐々に改善されている。
朝、免震棟に入るとき、重装備の軍団が出てきた。マスクに管がついていて、背中に酸素ボンベが…」
防護服を実際に着てもらう。未使用の服を着て、さらにビニール製の上服を着る。これにマスク、手袋を3枚。
「暑い。夏場は1時間が限界でしょうね。がれきを片付けるときが怖い。ガラスとか鋭利なものもあるし、 石で手袋が破れたこともある」
玉井も着てみた。「けっこう重い。呼吸をするたびに汗がでてくる」
わずか数分で 汗びっしょりだった。
「4時間経つと下着が絞れるくらいになる。人を増やして交代でやるから、休憩所を増やさないといけない」とこの作業員は話す。
別の57歳の作業員は 「けっこう倒れる人がいる。熱中症で。体力使うし」と言う。3月からがれきの撤去作業をしているが、この間も1人か2人倒れていたという。
1000人分の休憩所とクールベスト導入
東京電力で新型炉の開発をしていた高城直行東海大教授が、作業について解説した。
「これから2、3号機に入っていく。最初に状況把握――放射線量、温度、湿度――になるが、被曝量には上限があるので人海戦術になる」
作業員の環境整備は先の工程表で初めて言及されたので改善は期待できるというが、「どんなに暑くても、防護服を着ないわけなにはいかない。もっと涼しいものができないかと思うが」
東電はきのう(19日)、 対策として水分補給の場所を作る、7月までに1000人分の休憩所を作る、クールベストの導入などを明らかにした。
お粗末!コメンテーター大学教授を東電幹部と勘違い
司会の羽鳥慎一「線量計の数字がわからない人もいたが、説明されているのですか」
高木「うーん、実態はわかりかねます」
吉永みち子(作家)「作業員が何をしているのか、(幹部に)十分に知らされているのか」
羽鳥「東電というのはそういう会社?」
高木「中にいる人たちは誠心誠意やってます」
羽鳥「危険な所で頑張ってる人たちと、偉い人たちとで温度差があるのかなと……」
高木「批判はわかる。たとえばきょうの写真でも、なんで2か月も経ってとか。やることが多過ぎて管理しきれていないということでしょう。社員は誠実です」
高木教授を東電の人と勘違いしてか、吉永、長嶋一茂(スポーツ評論家)の東電攻撃に教授も一時立往生。互いにあっと気がついて、「すみません」(羽鳥)となった。高木教授も「外から見るとそうなんでしょうね」と困惑していた。