厚労省「生肉ガイドライン」罰則見送りとなった舞台裏

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「事業者を縛る規制強化むずかしい」

   その後、焼肉と生肉を取り巻く社会的状況は変化していったという。焼肉店の新規参入が増え、韓流ブームなどでユッケの人気も増した。そのなかで、96年ほどのアウトブレイクはなかったにしろ、生肉による食中毒は年間数百人程度出ており、専門家、保健所などが法規制を求めていた。

   それでも国は沈黙したままだった。なぜかと聞かれた厚労省の課長は「食中毒が大きな問題になっていないなかで、事業者の行為を縛るような法規制をかけていくきっかけがなかった」と話し、民間の経済活動への配慮が理由だったとした。

ボンド柳生

NHKクローズアップ現代(2011年5月17日放送「検証ユッケ食中毒 見過ごされた生肉の危険」)

文   ボンド柳生
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