「私が個人的にグッときた記事がありました。ちょっと感動しました」
日頃、あまり自己主張しない小林悠アナが珍しく、1本の記事を指した。「おでかけ前の朝刊チェック」コーナーだ。
取り上げたのは東京新聞。岩手県住田町の町長が震災で壊滅的な被害を受けた陸前高田市など「隣町の困っている人を放っておけない」と、国や県の指示を待たず、仮設住宅110棟分の建設費3億円の支出を議会の議決を必要としない専決処分で決定、震災2日後には発注して2週間で完成させたという記事だ。それも、地元の杉を使った木造で、一般のプレハブより安いというから感心する。
その前に紹介したのが、これとは反対に政府の対応が遅いという読売新聞の記事。首相の私的諮問機関「東日本大震災復興構想会議」の委員を務める岩手県の達増拓也知事が、14日(2011年5月)の構想会議で仮設住宅のあり方が議論になったことについて、「各県の発注はだいたい終わり、半分以上は建設中だ。いまから言っても遅い」と批判したという内容だった。それだけに、住田町長の即決ぶりが際立つ展開となった。
それに比べて義援金の遅さよ
司会のみのもんたが感心する。
「震災発生2か月たっても住むところがままならない人が何人いるか。それを思うと大英断と思いますよ」
コメンテーターの杉尾秀哉(TBS解説・専門記者室長)は「これでいまの日本社会の特徴がわかるのは、現場は優秀だけけれども、本部がだめ、つまり中央がだめだということです」と話す。三屋裕子(スポーツ・プロデューサー)も「震災後も利益を上げている企業がある。それはトップの決断が早いところです」と言う。
企業経営学が専門の尾崎弘之(東京工科大学教授)「やればできるという見本だ。できない理由を探してばかりおいてはだめだ」
続いて、みのは持論の義援金のスピード活用にも触れ、「うちではこれこれをやる、お金がこれこれかかるというところには、さっとお金を出す。そうすると、他のところでもうちはこれこれをやると名乗りを上げる。時間をかけちゃだめ、早く義援金を回してあげないと」と強調した。