福島第1原発から20キロ以内の「警戒区域」への一時帰宅がきのう(2011年5月10日) から行われている。54世帯92人 が参加したが、滞在はわずか2時間。懸念された被曝は除染者ゼロ。防護服に 「オーバーだよ」の声が出ている。
2時間では家畜やペットのえさやり
きのう(10日)の帰宅は川内村の住民。同じ村内だが、20キロライン外にある村民体育センターに集合したあと、防護服、線量計、トランシーバーなどで身をかためてバスに分乗してそれぞれの自宅 へ向かった。
持ち出せるものは70×70cmのビニール袋に納まるものだけだから、預金通帳とか住所録、位牌、アルバムとかに限られる。多くは残してきた家畜やペットの様子を確認、エサやりが目的だった。
村内の様子はいつもと変わらない。ただ、家の中は地震で物が倒れたりしたまま。 動物たちもなんとか生きていたが、防護服の飼い主を見て逃げ出す羊の姿もあった。ペットはこの日は連れ出せなかったが、追って村の手で避難先へ届けられるという。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト