10日(2011年5月)から始まった福島第1原発の警戒区域(半径20km以内)への一時帰宅を認められたのは、20km区域に入る川内村の一部で56世帯96人。原則1世帯につき1人だ。
避難所から送迎バスまたは自家用車で移動、中継基地で放射線防護服やマスク、放射能線量計、トランシーバーが手渡され、1枚のビニール袋(約70cm×70cm)が渡される。この袋の中に入る程度の物なら持ち帰ることができるという。滞在は2時間で、この間は防護服を着ているためにトイレに行くことが禁止されている。
滞在2時間でトイレは禁止
司会の加藤浩次「持ち帰る量が決まっている理由って何ですか」
担当した森圭介アナが「あまり大きいと混乱するうえ、避難所のスペース上の問題」だ説明した。さらに、自宅のトイレにも行けないことについて、キャスターのテリー伊藤は「年配のトイレに近い人は大変だね」と同情する。
たしかに、自宅への持ち帰りができない以上、避難所には荷物がたまる一方だろう。しかし、冬に逆戻りかと思うような寒さから一転、真夏日を思わせる気候に夏用の着替えも必要になるが、家族が多い世帯はビニール袋1枚分で足りるのかどうか。東電の賠償金仮払いもまだのなか、被災者の負担はかさむばかりだ。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト