浜岡原発停止要請-福島と比べものにならない放射能・経済打撃

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   菅首相が中部電力・浜岡原発の運転停止を求めたことで、波紋が広がっている。要請を受けた中電は緊急役員会を開いたが結論が出ず、カタール出張中の三田会長の帰国を待ってきょう(2011年5月9日)午後にも結論を出す。

   浜岡原発は5基の原子炉のうち、1、2号機はすで に廃炉、3号機が休止中で、4、5号機が運転中だ。首相の要請はこの4、5号機を止め、3号機も再稼働させないというもの。理由は、浜岡原発が東海地震の想定震源域に位置することと、学会が「30年以内にM8の地震が起きる可能性が87%」としていることだ。

東名高速、東海道新幹線も長期寸断

   福島原発の設計にたずさわった専門家の1人、菊地陽一氏は「浜岡は直下型の可能性が高く、3、4号機が事故を起こしたら福島以上の放射能になる。また、風が関東に向かうから関東一円が人が住めなくなり、東海道線という東西の大動脈も止まる。止めないといけない」という。

   ただ、地元・御前崎市の石原茂雄市長は「地元の意見を聞いてない。地元経済は大変にきびしい状態になる」と反発する。人口3万5000人のうち、約3000人が 原発や関係企業で働く。一般歳入の4割(約72億円)が原発関連だ。これまで原発交付金で潤ってきたし、豪華な公共施設も整備された。

   さらに、原発が止まれば夏の電力供給にも影響が出て、代替発電でコストが上がる懸念もある。御前崎には他に産業はない。「寂しい町になる」という住民もいる。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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