泥まみれで咲いた被災地カーネーション…間に合った!母の日

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「私たちが作った花です。閖上(ゆりあげ)で作っている花です」

   宮城県名取市のゆりあげ港朝市で「母の日」の8日早朝(2011年5月)、津波に被害を受けながらも、けな気に花を咲かせたカーナーションを売る女性の元気な声が響いた。

   泥まみれの潮水に耐えながら母の日に間に合うように咲いてくれたこのカーネーションを巡る話題を「スッキリ!!」が取り上げた。

海水かぶりながらも開花

   まだ160人の行方が分からない名取市は、東北一のカーネーションの産地だ。市内に20軒あるカーネーション農家のうち海岸から2.5km離れた小塚原地区の8軒が津波の被害を受けた。その1軒、名取市花き生産組合の菅井俊悦組合長のビニールハウスも被害に遭った。菅井さんはその時の模様を次のように語る。

「津波と一緒に材木も流れてきた。窓ガラスを倒し瓦礫が流れ込んできて、カーネーションを植えているところが全部土砂で埋まった」

   例年5月下旬に種をまき、10月から翌年6月にかけて収穫する。今年は全滅かと思われた。ところが4月に入り奇跡の光景が。花が咲いたのだ。菅井さんは「こんなに海水をかぶって、なぜ強いのか分からない。でも、咲いてくれて心が和みます」という。

   海水で葉が変色しいったんは出荷を諦めたが、知人から朝市や産直センターで安く売ることを提案され勇気づけられた。通常なら1本100円のところを8本300円で販売することに決めて迎えた母の日。午前6時から始まった朝市には行列ができた。販売担当の妻・由紀子さんも「花で癒される。そういう花を丹精込めて作っていきたいと思いましたね」と安どした表情で語る。

   キャスターのテリー伊藤「花は勇気を与えてくれる。これから季節が変わって行き、そのつどそのつど花と接することで元気が出る」

   沖縄・宮古島出身の女医・友利新も「自然って災害ももたらすが、癒してもくれるので無くてはならないものだと思う」

   普段はガラッパチの勝谷誠彦(コラムニスト)も「花ってタフなもので、何があっても咲くね」

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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