生肉食中毒「新鮮だから大丈夫あり得ない」専門家が呆れる衛生知識欠如

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   焼き肉チェーン「焼肉酒家えびす」の生肉「ユッケ」によるO-111中毒できのう(2011年5月5日)、富山県の70代 の女性が亡くなり死者は4人となった。福井、富 山、神奈川での発症者は計75人。

   チェーン店の社長は「できるだけのことはさせていただきます。申し訳ありませんでした」と土下座したが、一方で「日本中の他の店と同じことをやっていた」ともいう。問題はここだ。

規制強化歓迎の店も「淘汰される」

   チェーンには同じ食肉業者から食材が送られていたが、業者は「出していたのは加熱用の食肉。生食用ではなかった」と言っている。そもそも生食用の肉を出しているところはないというのに、店が「ユッケ」として出していたわけだ。厚労省が「生食用にする場合」の基準を指導していたが、罰則はなかった。

   要するに、実際は納入された肉の表面を削り取って菌の可能性を除去。さらに包丁や手袋で菌の混入を防ぐというだけのこと。実際に死者が出たことで厚労省は緊急監視をするという。

   司会の羽鳥慎一「知らないことが多かったですね」

   作家の吉永みち子は「日本でこれほど生で食べるようになっていたのかと驚いた」と話すが、まったくだ。かつて日本人は生で牛肉は食べなかった。それが子供や老人までが食べている。

   日本食品衛生協会の高谷幸・常務理事は、「生で食べるのが危険なことはわかっている。危険の可能性を取り除く判断が甘かった。規制があろうとなかろうと、衛生管理は義務です」という。

   厚労省が出した指導というのも奇妙だ。「生食用以外の肉を生食用に出すことがないようにお願いします」とある。生食用の肉はないというのに?

   羽鳥「それも、お願いしますとお店判断ですよ」

   吉永「お店で『大丈夫?』と聞くと、新鮮だから大丈夫ですという」

   高谷「新鮮だから大丈夫なんてありえない。厚労省は規制を強化しようというが、そうしないと安全が守れないとは情けない」

   この騒ぎで「ユッケ」を自粛する店が増えているが、ある店では「規制が強くなるのはいいこと。底上げになる。賛成です」という。ユッケも出し続けると。うーん、いま食うのは勇気がいるなぁ。ふぐより怖い?

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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