「久しぶりで聞いたんですが、ああいう子どもの本心が出てくるといいですね」
マギー司郎が手品のタネがすぐにバレてしまい、子どもたちから「セコい」「インチキ」と詰め寄られたのを喜びながらこう漏らした。
まだ1200人以上の被災者が避難所暮らしをしている宮城県亘理町。東京のベンチャー企業の協力で、子どもの日の5日(2011年5月)、復活祭と銘打って様々なイベントが行われた。
その一つとして、得意のマジックを披露したのがベテランマジシャンのMr.マリックとマギー。子どもたちの目が釘付けになったマリックのスプーン曲げに続いて、マギーが瞬間移動でサカナが左右に入れ替わる手品を披露すると、客席の子どもたちから「セコい、スゴくない」「インチキ」の鋭い声が上がり、舞台に上がってマギーに詰め寄る子どもも出る始末。たじたじになったマギーは「インチキって、これ仕事じゃん」
Mr.マリックには「スプーン曲がってビックリ」
終わって子どもたちの感想は、「楽しかった。スプーンがクルっと曲がってビックリした」、「(マギーの)セコ技がすごかったです」
マギーも「(インチキという声は)久しぶりに聞いたんですけど、ああいう(子どもの)本心が出てくるといいですね。目の前でバンバン出てくると、一瞬でもいろんなことを忘れるかなと思って、よかった」喜ぶ。
マリックも「この日のために、こういうマジックをやってきた。やってきてよかった」と感慨深げだ。
各地のイベントの取り上げ方がとりとめがなく漫然としていたためか、スタジオの反応は司会の加藤浩次が「各地でイベントがあったが、いいですね」だけだった。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト