「自粛よりも普通にどんどん来てほしい」
そんな悲痛な声が被災地から聞こえるゴールデンウィーク。では、前半の被災地の観光スポットはどうだったか。「スッキリ!!」がGWスタートの先週末、宮城県の様子を取材した。
「作並温泉」客はボランティアと復興支援関係者
まずは日本三景の一つ、芭蕉が絶賛した「松島や ああ松島や松島や」。松島湾内の島々を巡る遊覧船も4月29日(2011年)から営業再開した。30日にはさっそく約1000人の乗客があり、例年並みの人出に戻ったという。
遊覧船乗り場の近くにある「松島さかな市場」では、例年GWでは人気の焼きカキで賑わう。今年は近隣のカキが津波で全滅したため、松島の種カキを使って養殖したカキを全国から取り寄せようやく営業再開にこぎつけた。そんな事情もあってか観光客の財布のひもの緩み具合は今一つ。市場関係者は「まだ例年の半分まで満たない。3分の1ぐらいですかね」と渋い顔だ。
温泉地の様子はどうだろう。仙台市から車で30分、250年の歴史がある作並温泉では旅館組合に所属する7軒の宿が営業中で、GW中は満室の日もある。ところが、泊まり客の半分はGWを利用してやって来たボランティアと復興支援関係者で、GW以降の予約はほとんどないという。
政府機関の前線本部
コラムニストの勝谷誠彦は「ボランティアなど肩に力を入れなくていいんですよ。僕も行ったが、あの臭いを嗅ぎ、飛んでくる砂塵を頬で受ける。その感じを子供たちにぜひ体験させてほしい。絶対に原体験になりますよ」と力説する。
司会の加藤浩次は被災地体験したかどうかは分からないが、「食事したりすることも間接的に支援になりますからね」と話す。キャスターのテリー伊藤は話をそらし、「何年も何年もやっていかなくてはダメじゃないですか。それには政府機関をちゃんと現地に設ける。援助ばかりでなく、実際に現地に行かないと難しいですよ」と力説する。
前線本部設置の話は勝谷も以前から主張しているが、菅政権にその気は全くないのか、笛吹けど一向に踊ってくれない。