加熱しなくてはいけない肉が生肉として出されていた。司会のみのもんたは「こんないい加減な商売が許されるのか」と言葉を強める。
富山県で起きた集団食中毒事件。焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」砺波店で生肉のユッケを食べた男児が腸管出血性大腸菌「O―111」に感染して死亡した。チェーンを運営する「フーズ・フォーラス」(金沢市)は生食用でない肉をユッケとして提供していた。
加熱用をアルコール消毒
フーズ・フォーラスは売れ筋メニューとしてユッケを1皿294円という破格値にして東京都板橋区の食肉販売業者から仕入れていたが、「衛生基準通りの生肉は値段が高いので、ロープライスを維持するために生食用は使えなかった」という。
そこで、安全対策としてアルコール殺菌し、真空パックに入れた加熱用の肉を仕入れていた。仕入れ価格は1キロ当たり1600円。厚生労働省の基準にそった生食用の肉を使うとユッケ294円という価格は不可能だった。しかし、こうしたことは少なくないらしく、県内の複数の焼き肉業者によると、生食用の肉は流通量が少なく、加熱用をユッケとして出すこともあるという。
今回の集団食中毒を受けて、県は十分に加熱した肉を食べるよう呼びかけ、抵抗力の弱い子どもは注意すべきとしている。フーズ・フォーラス社は「もし法令上の罰則があれば、ユッケを280円で売ることや、販売自体を取りやめる判断をしたかもしれない」と話している。みのは「何とも無責任な話だ」と語気を強めた。
文
ナオジン| 似顔絵 池田マコト