福島県、茨城県、千葉県3県の農家・酪農家が26日(2011年4月)、東京・千代田区の東京電力本社前で抗議行動を行った。出荷停止や風評被害などを受けた酪農家ら約400人で、「安全な農地を返せ」「東電は全て償え」などのシュプレヒコールを上げ、プラカードやむしろ旗などを掲げて抗議した。
また、トラックで福島県や千葉県の牛を運んできたほか、出荷できなくなったホウレンソウを並べ、「東電は誠意を示せ」などと訴えた。牛300頭を飼育していた参加者の一人は、「避難地域に指定されて家から追い出され、そのうえ牛まで殺処分されるとは、本当にやりきれない」と悔しさを滲ませた。
情報隠しで不信感
コメンテーターの内野雅一(週刊エコノミスト編集長)は「地震に津波、そして原発事故に計画停電と4つのことが連続して起きた。地震と津波は自然災害だが、残りの2つは明らかな人災。東電は誠意を持って被害者に対応する必要がある」と話す。
宮城県栗原町出身のゲスト、高橋ジョージ(ミュージシャン)「普通、災害というものは時間の経過とともに終息に向かうもの。でも、今回の原発事故は時間がたつと次々と新事実が出てくる。いったいどこまで続くのか」
若狭勝(元東京地検公安部長・弁護士)「一事が万事という言葉がある。最初に情報隠しをしたから東電への不信感が広がった。なぜ正確な情報を全部オープンにできなかったのか」
司会のみのもんた「東電は原子力損害賠償紛争審査会の指針に沿って補償すると言っているが、何か枠の中に押さえ込もうという気がしてならない」
文
ナオジン| 似顔絵 池田マコト