東京・築地市場「今が旬の三陸ものアワビまだ入ってこない」

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   マグロ、カツオ、アジ、そして今が旬のアワビ。世界3大漁場の一つに数えられていた三陸沖。いつもならここでとれる絶品の旬の魚介類が、漁港、漁船の壊滅で市場から姿を消した。

   築地場外市場に実家の玉子焼き店があるキャスターのテリー伊藤が東京の台所・築地市場を訪れ現状を探った。

取引量も額も普段の2~3割

   小売店・飲食店などの業者相手に700店舗以上の仲卸業者が軒を連ねる築地場内市場、震災直後は計画停電の影響もあって売り上げが激減したという。仲卸業者の1軒に立ち寄ったテリーが「震災後どうなっていますか」と聞くと、店主は「震災直後は通常の3~4割でした。一時はどうなることかと思った」と話す。

   4月に入って場内に客足が増え、入ってくる鮮魚の量も回復したが、今が旬の三陸産のアワビはほとんど入ってこない。

   さらに、茨城県沖のコウナゴに基準値以上の放射能が検出されたことから、他県産の魚介類も敬遠する風評被害が広がり、日本からの鮮魚輸入を中断する国が出てきているという。

GWの30日(土)に販売イベント

   テリーは築地場外市場へも足を運んだ。兄の光男さんが経営する実家の店に立ち寄ると、兄は「場外も全然ダメだね。普段の2~3割の売り上げ。回復の気配はないね」

   ひところ邪魔者扱いにされた外国人観光客の姿もまばら。普段は15台前後が駐車している観光バス専用の駐車場も、この日は1台だけという寂しさだ。

   築地探訪を終わってテリーは、「今の築地は私の知っている築地じゃありません。押し合いへし合いの活気は戻ってきていません」と感想を語った。

   そんな沈滞ムードを払拭しようと、築地・波除け通りイベント会場で今週30日(2011年4月)午前10時から午後3時まで、安心・安全をテーマに、被災地でとれた食材や選りすぐりの食品を販売するチャリティーイベントを開催する。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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