夏の電力不足をめぐって、石原都知事がぶち上げた「自販機無用論」が論争になっている。石原は戦時中の灯火管制まで持ち出して、「みんながまんして節電してたんだ(あれは節電じゃないんだけど)。自動販売機なんかなくたって生きていけるじゃないか」とやった。これが発端。
たしかに、自販機の消費電力はバカにならない。自販機2台でほぼ1世帯分に相当するから、東電管内87万台(そんなもの?)といわれるすべてを止まれば、世田谷区43万世帯の消費に匹敵する計算になる。
ところが、これに蓮舫・節電啓発担当大臣が「経済活動に影響することを権力で要請するのは、国民がなんというか」と反発した。一方、石原は「工場止めるより自販機止めた方が国民の役に立つ」 ともいった。番組では石原と蓮舫が論争しているような演出だったが、これ必ずしもやり取りとして発言しているわけではない。これだからテレビは危ない。
2台で1世帯分。全部止めると世田谷区と同じ
それはともかく、知事の息子で番組レギュラーコメンテーターの石原良純(タレント)。
「身内としてはつらいですね。でも、考えるきっかけにはなる。現に節電で街は暗くなったし、ボクは別のところで節電することだってできる」
モデルの前田典子「コンビニの前にあるのはいらないが、コンビニがないところにはほしい」
青木理(ジャーナリスト)「自販機の売り上げが8割という飲料水メーカーもある」
売上額2兆円産業というから、 知事の発言といえども、おいそれとは聞けないというところもあろう。時間を区切って、順番に自販機の冷却機能を止めることで「33%節減」というメーカーもある。
赤江珠緒キャスター「大停電を考えると、できることはやらないといけない。今まで通りとはいかないでしょう」
電力の供給量も850万キロワット不足としていたのが、火力などの復活で300万キロワット程度でおさめられるという話もある。こういうことはきっとうまくやるよ、日本人は。