震災前に離婚した友人の後悔
そんな大人女子に親たちも気持ちが動かされているようだ。日頃からまだ結婚はしないのか、孫の顔が見たいと思っている60代超えの親を持つ女性たち。何人かの女性から同じ話を聞いて驚いた。
「震災孤児を養子として迎えられないかと両親が本気で思い始めている」
親たちはいたって乗り気。子育て経験のある自分たちならば受け入れられる態勢は整っているので、震災を受けた子供たちに何かできないだろうかと考えたりするわけだ。
しかし、娘たちの反応はなかなか複雑だ。どうせいつまでたっても結婚もせず、孫の顔も見ることがなさそうな私への反動なのかと疑ってしまう。この点をステップファミリーだが、4人の子育てをし、養子受け入れをしようと動いている60代の女性に話を聞いてみた。
「そう言われたらそれもあるかもしれない」
彼女は正直に話してくれた。30代、40代の独身娘を持つ親たちの心境の変化は、結婚をしたいという独身大人女子の思いよりもシビアなのかもしれない。といっても、娘たちもすぐに結婚できる状況でもなく、安易に結婚できるわけでもない。昨年夏に結婚し、震災前に離婚した友人は、震災後から恐怖とストレスで食事を戻すクセがついてしまったという。自ら切り出した離婚だったが、彼女曰く、震災後一人になった恐怖と後悔が大きかったようだ。
生き方を変えようと思う女性たち。幸せをつかむためにもシフト変換は慎重に。
モジョっこ