吉高由里子「小悪魔OL」に気持ちよく裏切られた!

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(C)2011『婚前特急』フィルム・パートナーズ
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婚前特急> 「人生、限られた時間を有効に使わなきゃ。いろんな人と、いろんな体験をしたほうが絶対トク!」という持論で、24歳のOLチエ(吉高由里子)は、10代から50代まで現在5人の彼氏と付き合っている。性格も職業もさまざま。チエはこの5人の誰とも結婚する気はなかったが、親友トシコ(杏)の結婚をきっかけに、自分も「本当の相手」を選り抜くべく、メリットのない男から順に別れていくことに決める。

5人の彼氏を次々整理するはずが…

   吉高由里子が「蛇にピアス」以来、3年ぶりに主演をつとめるコメディ。観る前は、「吉高由里子の魅力は全開だけど、逆に言えばそれだけしかない映画なんだろうなぁ」と、正直、大して期待していなかった。その予想はある意味では当たっていたが、ある意味では気持ちよく裏切られた。

   まず、予想通り、小悪魔的なチエを吉高が演じたのは大正解であり、彼女はいつにも増してキラキラと輝いていた。おそらく、この作品でさらにファンが増えるに違いない。

   いい意味で裏切られたのは、下から5番目の彼氏(つまり最初に振られる男)で、パン工場の工員・田無を演じた浜野謙太の演技だ。浜野はもともとSAKEROCK(サケロック)というバンドでトロンボーンを吹くミュージシャン。最近は俳優としても活躍しているそうだが、他の彼氏たち(榎木孝明、加瀬亮ら)はもちろん、最終的には吉高も食ってしまうくらい強烈な存在感に驚いた。

1人目から逆に振られる出オチ!

   彼ら俳優陣のビジュアルと演技を最大限に生かした脚本がまたすばらしいこと! 見た目はいいのに性格が悪い小悪魔ちゃんが、彼氏5人を残酷に振っていく展開かと思っていたら、1人目の田無から逆に振られるという出オチ! さらに、二股、三股ならぬ、五股という非現実的な設定ながら、本気で誰かを好きになることで変化していく若い男女の心の機微もしっかり描かれていて、ただのドタバタの枠に収まっていない。

   これ以上ストーリーに触れるとネタばれになるので詳しく書かないけれど、思わず共感してしまう人間ドラマでありながら、中盤以降は笑いの嵐が吹き荒れるまさに「特急」な展開は、カップルや恋愛話ができる友人と観れば、話が弾むこと間違いなし

バード

オススメ度:☆☆☆☆

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