原発の足元でペット保護活動「犬猫みなしご救援隊」

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   ゴーストタウンと化した福島第1原発周辺に取り残されたままになっているペットたちは今どうなっているのか。立ち入り自粛が求められている20キロ圏内で犬や猫の保護にあたっている動物愛護団体がいた。「犬猫みなしご救援隊」(中谷百里理事長)。救援隊が記録用に撮影した映像をもとに、取り残されたペットの様子を伝えた。

「よう生きとったね、良かったね~」

   この救援隊は、広島県内で引き取り手のいないイヌやネコを保護して新たな飼い主を探すNPO団体だ。震災2日後に仙台市内の被災地に入り、イヌ、ネコを保護してきた。福島原発20キロ圏内に初めて入ったのは震災19日目の3月30日(2011年)。

   中谷理事長は「福島は放射能の問題で手つかずの場所があると聞き、それはいけないということですぐ入った」という。万一に備えて、毎日スクリーニング検査を受け健康状態を確認しているという。

   繋がれたイヌを見かけると、「よう生きとったね、良かったね~」と声をかけ、持参した餌を与える。脱水症状で起きあがれないイヌは「水、飲めんの? 頑張るのや~」と励ます。

   この日、保護を依頼されたイヌや、衰弱が激しいイヌなど10匹を保護したが、餌に興味は示すものの、警戒して近寄ってこないイヌもいる。保護できないイヌには「明日また来るからね」と大量の水と餌を置いていく。

これまで200匹のイヌ、ネコ保護

   次に回ったのは、埼玉県に避難中の住民から愛犬の保護を依頼された富岡町。第1原発からわずか9キロしか離れていない。町に入った中谷が「ラッキー、ラッキー」と呼ぶと、尻尾を振って駆け寄ってきたのがラッキーだった。中谷からラッキー無事の報告を受けた飼い主は涙ぐんだという。中谷は被災地でこれまで200匹のイヌ、ネコを保護しており、被災地で保護活動をしているのは20団体もあるという。

   司会の加藤「中谷さんはボランティアで無償でやられているということですよ」

   キャスターのテリー伊藤「飼い主にとってペットは家族。避難指示を出すなら、ペットを一緒に連れていけるような場所も用意しておいてもいい」

   動物保護に関する法律はあるが、こういう時にそれが建前でしか過ぎないのがよく分かる。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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