放射能恐れると「非国民扱い」
では、東日本の産物がこうむっている深刻な「風評被害」をなくすにはどうしたらいいのか。消費者の多くは「スーパーに並んでれば安全」などとは思ってないだろうし、現状ではそう思わせるのはむずかしい。ならば発想を転換して、安全を求めようとする消費者の意識を変えるしかない。
これまた難題だが、歴史に学べば解決策はありそうだ。この国難のとき、安全という贅沢を欲しがるのは、国民を代表して福島で放射能と戦ってくださっている方々に申し訳ないと思わせ、わずかの放射能すら避けようと自衛に小心翼々としているのは、「オールジャパン」の和を乱す恥ずべき非国民的行為だと思わせるのだ。
「欲しがりません安全は」など、わかりやすい標語による啓発を行う。あるいは隣組を通じて野菜を強制購入させる、実質強制参加の東照宮団体ツアーを組む。そうした施策を誰かの強力なリーダーシップのもと断行する。ちょうど、東京でもその手のことにうってつけそうな知事が再選されたことだし。
文
ボンド柳生