震災から1か月が経とうとしているのに、都内のスーパーでは依然として一部主要食料品の品薄が目立つ。ヨーグルト、ミネラルウオーター、そして納豆…。「スッキリ!!」が追跡したところ、東電による計画停電が背景にあった。
計画停電で「発酵」工程ストップ
東京・西葛西の大手スーパー。開店前から入口には多くの客が並ぶ。店員の「おはようございます」の声でドアが開き、客がドッと走った先はヨーグルト売り場だ。通常は1日に2000~3000個発注するが、この日の入荷は560個。それでも多い方で、60個という日もあったという。
日本乳牛協会に問い合わせると、全体の生産量は通常の2~3割に落ち込んでいるとか。なぜなのか――。埼玉県狭山市の小岩井乳業東京工場では計画停電の影響だという。「ヨーグルトは40~50℃の温度に保って発酵させているが、停電でそれができない」ために、2つの製造ラインを停止し、1製造ラインしか稼働していない。
一定の温度で発酵させる納豆も同じ状況だが、計画停電に加えて、製造者や製造年月日を記入した包装フィルムの製造メーカーが被災してダウン。原料はあっても出荷できない状態という。
棚に商品ないと買いたくなる心理
では、ミネラルウオーターの品薄の理由は何なのか。消費者の買い占めが続いているようで、最近では他のドリンク商品まで品薄になっているという。
司会の加藤浩次は呆れる。
「買い溜めしなければ皆に行きわたるのに、どういう心理なんでしょうね」
弁護士で俳優の本村健太郎も解せない感じで、「店頭で棚が空っぽだと、次に来たときにあったら買おうという心理なんでしょうね」と話した。
計画停電は4月中に原則として中止するようだが、供給のメドがついたわけではないから節電の必要には変わりなく、日本人特有の迎合心理も手伝って品薄状態は今後も続きそうだ。