半鐘を鳴らし続け津波にのまれた消防団長「停電でサイレン鳴らん!」

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   東日本大震災で死亡・行方不明になっている消防団団員は184人。「朝ズバッ!」は岩手県・大槌町で命をかけて半鐘を鳴らし続けた消防団団長の活躍を伝えた。

   半鐘を鳴らし続けたのは大槌町の消防団団長の越田富士夫さん。震災による停電で災害警報のサイレンが使えなくなり、消防団屯所の櫓にのぼって半鐘を叩き続けた。奥平邦彦リポーターが越田さんの仲間の団員から話を聞いた。

「半鐘を鳴らす直前に越田さんとすれ違った。避難するから消防車に乗れといったが、お前らは先に行けとジェスチャーで言った」

   しかし、越田さんは屯所ごと津波にのみ込まれ、今も行方不明だ。

「もやい結び」の消防ホース

   瓦礫の中で消防団団員だった息子を捜す老夫婦もいる。やっと見つけた「もやい結び」の消防ホース。

「この結び方は自分が息子に教えたもの。生きて帰ってきて欲しいと思っているが」

   父親は嗚咽する。

   司会のみのもんたは「アメリカの9・11のときも多くの消防隊員が亡くなった。今回も多くの消防団団員の命が失われてしまいました。最後まで半鐘を鳴らし続けたというのは尊い行為だと思います。自分を守ることより、町民を守るということはなかなかできることではない」

   岩手県・陸前高田市出身でゲストの歌手・千昌夫は「被災のあと、何か所かの避難所を訪れた。子供たちは一見無邪気に見えたが、本当のところはわからない。大人も子供も心に大きな傷を負っている可能性がある」と話す。

文   ナオジン| 似顔絵 池田マコト
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