ジャーナリスト・鳥越俊太郎が4月4日(2011年)、ブログで福島第一原発周辺の取材報告をした。
「誰もやらないなら自分で見てくるしかない」と4日早朝に東京を発った鳥越。原発から30キロ地点で警察官のチェックを受け、なおも車を走らせるうちに、公衆トイレで娘宅に行く男性と出会った。この男性、東電の協力企業の社員として第一原発で働いていた経験があり、原発から8キロのところにある自宅にも向かうというので、行動をともにすることに。
持参した計器によれば、そこでの放射線量は2マイクロシーベルト。東京と比べれば格段に高いとはいえ、「予想をはるかに下回る数字」に驚いたという。さらに男性に案内され、原発の排気筒が見える場所まで接近すると、
「さすがだなぁ、ここでは118マイクロシーベルトを記録。でも1000マイクロシーベルトぐらいを予想していたので、風の向きのせいか値が70台に下がったときは本当かなと疑ったくらい」
周辺で屋内退避している家庭を探したが、町はまさに「ゴーストタウン」状態。この光景に「キチンとモニタリングして避難のあり方を決めた方がいいのではないか」と疑問も抱いたという。