働き口ゼロ被災地―経団連・大企業見てるだけか!?

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求
「みんなの給料を1割下げてあと10人雇う。日本経団連が言わねばダメなんですよ。何のためにいつも談合しているのか」

   被災地の失業・内定取り消しを取り上げたなかで、勝谷誠彦(コラムニスト)がいつも政府へ要求ばかりでこういう時は顔を出さない経団連に噛みついた。

求人あっても通勤手段なし

   壊滅的な打撃を受けた岩手県釜石市。ハローワーク釜石に早朝から求職者たちの長蛇の列ができる。中年の求職者がつぶやいた。

「あれだけ釜石は求人があったのに、(今選べるのは)2件しかない」

   若い女性も「だから泣きたくなる」と話す。

   釜石市の高校を今春卒業したばかりの18歳の女性は、市内の歯科医院に歯科助手として勤務する予定だった。ところが、職場が津波に流され内定取り消し。もう地元に求人はなく、やっと見つかったのは都内の雑貨店の求人。だがそれも、「一般の応募者と同様の規準で選考しますから必ず受かるとは言い難い」という職員の一声が加わる。この女性の同窓生は15人が内定取り消しになったという。

   同県宮古市のハローワーク宮古も状況は同じだ。訪れた26歳の青年は母親を亡くし、何もかも家ごと流された。プログラマーだったこの青年は、従業員寮のある会社を希望したが、見つかったのは50キロ離れたパチンコ店店員。

   「津波に流され携帯もなし、自動車もなし。連絡手段のない状況で面接となった場合、行く手段が難しい」とあきらめ顔だ。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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