「日本の基準はこれまで、世界一厳しいといわれていた。でも、今回の事故ではIAEA(国際原子力機関)と日本政府との間で見方が分かれた。日本政府はきちんと話し合うべきだ」とキャスターのテリー伊藤は語気を強めた。
高濃度の放射性物質が土壌から検出された福島県・飯舘村の住民を退避させるべきだというIAEAの勧告に対し、日本側は「現時点では勧告の必要はない」と反論した。
村民も「どっちなの?」
IAEAによれば、飯舘村の路上でIAEAの基準値の2倍にあたる1㎡あたり2000万ベクレルの放射性物質が観測された。これは住民への避難勧告を検討すべきレベルだという。
これに対し、日本側は飯舘村の空気中の放射性物質は50マイクロシーベルトで、屋内退避が求められている福島第1原発の30キロ圏外でもあり、避難勧告の出す時期ではないとしている。
村民も「どちらが正しいのか、早くハッキリとしてもらいたい」と不安をつのらせている。
非常時になぜこんな事が
八代英輝(元裁判官・国際弁護士)は「米国と日本側の協議がうまく取れていない。米国側には日本の情報開示が十分ではないという思いがあるようだ」とコメントした。
司会の加藤浩次「長期化するのではないかといわれている非常事態なのだから、日本だのアメリカだのと言わずに、早く統一見解を出して欲しい。そうでなければ地元の人を含めて、僕たちも疑心暗鬼になるばかりだ」
これまでの政府・東電のドタバタぶりを考えると、IAEAの見解を優先した方がいいように思える。
文
ナオジン| 似顔絵 池田マコト