「けさの顔」コーナーはフランスのサルコジ大統領だ。福島第1原発の事故に原発先進国として協力をしようときのう(2011年3月31日)来日した。スピーチで「1945年以来最大の危機に、日本人が示す尊厳と勇気、団結を賞賛します」と語った。
むろん、事故の始末いかんでは、原発そのものの行く末が危うくなるという危機感があるのだろうが、今年のサミットの議長国であるというのをうまくつかまえて、身軽に飛んで来るのはさすが。政治家とはこういうものなのだろう。
菅首相との会談で、フランスの持つ原発の知識と機材の提供を約し、5月のサミットで「原発の安全基準」を議題にすることに合意した。さらに、「今年末までに安全基準を決めたい」ともいった。
フランスからはすでに世界最大の原子力複合企業「アレバ」のローベルジョンCEOが、使用済み核燃料、汚染水処理などの専門家20人を率いて来日しており、防護服1万着、マスク3000個、防護手袋2万組を無償提供。環境測定車1台を持ち込んだ。ロベルジョンCEOは「原発の状態を安定させること。専門家はすべての支援をする用意がある」と明快だ。 東電のモタモタぶりが一層際立ってしまう。
米国は無線機器とともに140人
司会のみのもんたは「1945年を持ち出したのでびっくりした。われわれはこの年のことを忘れすぎてはいませんか。これまでの自民党政権の責任もある。生意気なようですが、いわせていただきます」と、なんか自分だけいい気分……。
海外からはアメリカも140人の核処理部隊を送ってくる。無線操縦の機器などもあるようで、保安院や東電との協力の中で、ホントの世界レベルを見せてくれることになりそうだ。とはいっても、福島の現状はこれまでだれも知らない最悪の状態だ。きのう放水口の南300mの海上で基準値の4385倍という高濃度の放射性ヨウ素131が検出された。海水の汚染は日を追って高くなっており、早急に漏出の元を突き止めないといけない。
また、1号機の地下のたまり 水からは基準の1万倍のヨウ素131が検出された。トレンチの水位は少し下がったというが、水の移し替えにはまだ相当な時間がかかる。
諸葛宗男・東大特任教授「海水の汚染を突き止めること。それと水の移し替え。 これをやらないと内部での作業ができない」
みの「汚染の除去なんてできるんですか」
諸葛「ゼロライトという吸着剤でセシウムをつかまえることはできる」
みの「でも、こういうときにトップが出てくるというのはすごい」
やっぱり使命感だろうか。国会では大連立がどうこういっているが、「まず菅をおろして」なんて言ってるようじゃ、海外からの支援組に呆れられているだろう。