汚染海水で育った魚―どれだけ食べると体に悪影響?

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   原子力安全・保安院が30日(2011年3月)、福島第1原発の放水口付近で29日午後1時55分に採取した海水から、国の基準の3355倍に達する放射性ヨウ素131(半減期8日間)を検出したことを明らかにした。

   これでは近海物、とくに鮨など食べる気がしなくなるが、さてこの何千倍という数値は人体にどんな影響があるのか。

10キロでもまだまだ…

   キャスターの小倉智昭が「一般の人に分かりやすくするため何倍とか倍率を出すんでしょうが、逆に倍率が気持ち悪いよね」と言い、問題の高倍率の安全度を探った。まず解説者として出演している元東電社員の高木直行(東海大教授)が、「こんなことあり得ないぐらい厳しく試算した」という結果を披露した。

   それによると、汚染された水がまったく薄まらない状態の海で魚が育ち、魚の体内に汚染が濃縮されるという想定して、その魚を1年間10kg食べて、やっと自然界から浴びる放射線2.4ミリシーベルトと同程度という。

   高木「ではこの基準値とは何なんだとなるが、ものすごく慎重に定めているからこういう数値になっている」

千葉県沖調査では「安全数値」

   田中大貴アナが次のように安全度の補足説明をした。検査で基準の352倍の数値が出たセシウム137(半減期30年)について、「魚はセシウム137を5~100倍まで海水から取り入れることができるが、50日で半分が排出されるので、人間が食べるときは人体に影響がない程度になっている」という。

   その証拠というわけか、千葉県が30日に沖合の漁場4か所で9種類の魚のサンプリング調査をした結果、安全の数値が出たという。

   眞鍋かをり(タレント)「騒ぐことで復興のための足を引っ張ることになりますから、安全なところは安全として今までの生活をしたいですよね」

   どういうわけか、ばかに「安全」を強調した番組になったが、日本人には水銀などで汚染された魚を食べて発症した水俣病の悪夢が生々しく残っている。それとの比較で専門家がきちっと説明しないと、眞鍋のように単純には納得いかないだろう。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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