「あそこにだけは負けられぬ!」長野・松本の熱き「地域リーグ」サポーター

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(C)クラシコ製作委員会2010
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<クラシコ>今年で日本プロサッカーリーグは設立から19年目を迎えた。トップリーグの下にJ2リーグ、その下にJFL(日本フットボールリーグ)があり、Jリーグを目指すチームも年々増加している。さらに、JFLの下には全国を9つのブロックに分けた「地域リーグ」という社会人リーグがある。この映画は北信越リーグに所属するAC長野パルセイロと松本山雅FC(昨年まで所属)に密着したドキュンメンタリーだ。初めてメガホンを取った樋本淳監督は、サッカーを通して明治時代の廃藩置県以来の「因縁」を描く。

廃藩置県以来のライバル意識

   タイトルの「クラシコ」はスペイン語で「伝統」という意味で、スペインのサッカーリーグ、リーガ・エスパニョーラのレアル・マドリードとFCバルセロナの試合のことを指す。この試合の熱狂ぶりは、スペイン国内ではワールドカップを凌駕するといわれている。

   AC長野パルセイロと松本山雅FCの「クラシコ」は、本家に比ぶべくもないが、長野と松本のサポーターにとっては引くに引けない一戦となる。サポーターはスタジアムで応援し、馴染みの店で酒を酌み交わし、激論の果てに眠り、またスタジアムへ行く。すでに生活の一部になっていることが大いに伝わってくる。サポーターの「熱さ」の根底にあるのが土地への愛着だ。サポーターの声を聞いていると、サッカーを越えたところで、「自分の愛する土地はどこにも負けたくない」という強い郷土愛が解かる。また、「Jリーグを目指す」というのがアイデンティティーになっている。そして、彼らは熱く楽しそうだ。それは、Jリーグ創設から地元にプロサッカーチームが存在した地域のサポーターには味わえない「楽しさ」なのかもしれない。

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