被曝対策も丸投げ
予期せぬというのは、人為的なこうした判断ミスを指しての表現なのだろうが、放射線防護の専門家、福士政広(首都大学東京教授)は次のように厳しく批判する。
「作業員も最悪の事態を考えて、長靴をはくくらいの注意が必要だったし、(作業員を)送り出す現場管理者も水があることは分かっていたのだから、きちっとチェックする必要があった」
傲慢というか、ナメた姿勢の東電側の記者会見に出席した岩上安見(ノンフィクション作家)は、「被曝した3人は東電の社員ではないようなんですが、どこの会社の社員なのかという質問に東電は一切答えない。どういう立場に置かれた人なのか答えようとしないのは問題がある」と憤懣やるかたなしといった表情だ。
東電にはあいた口がふさがらないが、こうした判断ミスを防ぐ役目の原子力安全・保安院は現場で何をしているのかも解せない。原子力不安院に名称変えた方がいい。
文
モンブラン