未曾有の大震災の中、甲子園に春が来た。選抜高校野球大会が23日(2011年3月)に始まった。被災地の宮城県から東北高校が出場している。大会のスローガンは「がんばろう!日本」
選手宣誓「がんばろう、日本」
24日の「スッキリ!!」では選手宣誓が話題になった。岡山県・創志学園の野山慎介主将。落ち着いた声で、しっかりと決意を述べた。阪神・淡路大震災のあった1995年の生まれだ。宣誓には被災地へのメッセージがこもっていた。
「被災地ではすべての方々が一丸となり、仲間とともに頑張っておられます。私たちにできこと、それはこの大会を精いっぱい元気を出して戦うことです。がんばろう、日本。生かされている命に感謝し、全身全霊で正々堂々とプレーすることを誓います」
司会の加藤浩次「野山君の選手宣誓、素晴らしかったですね。前をしっかりと見つめて」
キャスターのテリー伊藤「あれ抽選で選ばれるわけですから、プレッシャーあっと思いますよ。宣誓文を覚えなくちゃいけないから、大変だったと思うけど、思いが伝わってきました」
家族と連絡取れなかった選手
一時は出場が危ぶまれた東北高校。選手たちの入場にはひときわ大きな拍手が送られた。大会直前まで家族と連絡の取れない選手もいた。そうした中、近くの避難所でボランティア活動にも精出す部員もいた。普段から地域の雪かきや落ち葉の片づけなどの活動に取り組んでいるのだそうだ。それだけに、地元のファンたちも温かいエールを送る。
町内会長は「ライフラインがない時、おにぎりを差し入れてもらったことがある。東北高校は地元の学校という意識が強い」と話す。
鉢巻きに法被姿の私設応援団長「出るかどうかわからない状況だったので、入場した姿をみたらこみ上げるものがありました。恥ずかしくプレーをしてくれればそれで十分です」 上村健人主将は「自分たちのプレーを見て東北の人たちに元気を出してもらえれば」と語る。「がんばろう!東北高校」だ。