死亡届受理が再開後の初仕事
陸前高田には奥平邦彦レポーターがいた。晴れてはいたが、今朝は氷点下だったという。戸羽太市長(45)がカメラの前に立った。自身も3階建て市庁舎の屋上まで逃げて命拾いした。2人の息子は無事だったが、妻は不明のままだ。屋上まで水に浸かった市庁舎は使えず、目下プレハブの仮庁舎。職員の3分の1が死亡・不明のなかで、市長は市の機能再構築と災害対策とに取り組まないといけない。死亡届の受理が最初の仕事になった。
「国への要望」を聞いたところ、市長は「大臣に来ていただいて、避難所に1泊してもらうのがいちばん」と話した。「奥さんのことは……」と聞かれると、こう話した。
「市職員にも消防団にも家族を捜している人はたくさんいる。いまそれを後回しにしてみながんばっています」
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト