菅首相がきのう(2011年3月16日)夜、笹森清・内閣特別顧問と会談した際、福島第一原発の事故について、東京電力の危機感のなさに不快感を示したという。笹森が明らかにした。
首相は「本当に最悪の事態になったときには、東日本がつぶれるというようなことも想定しなければならない」と危機感を募らせ、「(東電には)そういう危機感が非常に薄い」と語ったという。さらに、「私は原子力問題には詳しいので余計に危機感を持っている」と語り、東電に乗り込んだのも「事業者としての危機感が薄いから」だった。
菅は15日早朝、東電に乗り込んで、政府と東電で統合対策本部を立ち上げたが、東電の情報の出し方が遅いと強い不満をぶつけたと伝えられた。 それ以降は東電の発表内容がかなり変わったことは確かで、久々に顔を出した「イラ菅」が効果を発揮したらしい。
事故現場と東京で認識格差
司会のみのもんた「菅さんは乗り込んでいったのはよかったが、怒っちゃった」
金井辰樹(東京新聞政治部記者)「ショッキングな発言に聞こえるが、少なくとも菅さんは、本気で東日本がつぶれる可能性があると思って言っているわけではない。東電はもっと危機感を持てというのがひとつ。もうひとつはあくまで笹森さんの口から伝えられたことだということ。おそらく菅さんも釈明するのではないか」
笹森は菅と近い人で、本音が出たのだろうが、それを記者団にしゃべったの は想定外だったか。
北川正恭(元三重県知事)「笹森さんは東電出身だから、内々でそういう思惑があったと思う」
みのが「金井さんは菅総理にいちばん近い人だから」と冷やかす。
スポーツ紙には「東電ドタバタ」と書いたところもある。きのうの会見では、3号機の白煙の原因をめぐって、枝野官房長官の発言との食い違いがあったり、ヘリによる注水を「検討中」なんて発表している脇でヘリが飛び立つ映像が流れて、広報担当者が「アッ」と驚くなんて失態が続いている。
みのが新聞の見出しの「人手不足」を指して、「人材不足じゃないの」「現場で防護服を着て命がけでがんばっている人と東京におる人との差がありすぎ」
情報が広報担当者に迅速かつ正確に届いていないということ。