福島第一原発がコントロールできなくなっている。16日(2011年3月)朝5時45分、4号機の建屋4階から炎があがっているのを東京電力の社員が確認した。前日の爆発は30分後に自然鎮火したはずだったのに、何が起こっているのか。
消防車到着は出火2時間後
4号棟では5階に保管してある使用済みの核燃料の冷却水がどうなっているのかもわかっていない。水位が下がって燃料が顔を出したのがきのう爆発の原因とみられるが、注水の効果が確かめられない。もはや、建屋の破れ目からヘリか消防車で放水するしかないと東電はいう。その時期は早くても明日か明後日。何か動きが鈍い。この日も、消防車が来たのは午前8時だった。火を見たのが午前6時前だというのに。
建屋の外で壊れた建物の破片から400ミリシーベルトという高濃度の放射線量が検出された。これは防護服を着ていても短時間の作業しか許されないというレベル。関東一円でも通常より高い放射線量が観測された。新聞には「通常の100倍」とか出ている。
司会のみのもんた「100倍と聞くとびっくりするけど、実際はどうなんです?」
諸葛宗男・東大特任教授の解説で、400ミリシーベルトは大変だが遠くになれば距離の2乗に反比例する、周辺ではそんな高い値は出ていない、各地の計測値はマイクロシーベルトレベルでレントゲン撮影より弱いという。
要領得ない発表
多くの人が不安をつのらせているのは、東電や原子力安全・保安院の発表のおぼつかなさにある。現状公表も「1号機の核燃料は70%が損傷の可能性」「2号機では33%損傷の可能性」「3号機、4号機は不明」と要領を得ない。
みのは「保安院はなぜあんなに不確かなんです?」
内野雅一(「週刊エコノミスト」編集長)「地震報道と原発報道が混乱していて、原子力への不安を煽っているよう気がする」
川戸恵子(TBS解説委員)「情報の一元化は重要です。それと、細かい情報をきちっと出してほしい」
それが危機管理の第一歩だということを東電はわかっていないらしい。